10年以上ぶりの仕事復帰!国際業務の事務所でパートを始めて驚いたギャップと現実
〜「私にできる?」10年ぶりの社会復帰。実際に働いて分かった、理想の働き方と3つの現実〜
10年以上もブランクがある私を、雇ってくれる場所なんてあるんだろうか……」
ずっとそう思って、一歩踏み出せずにいました。
10年以上、専業主婦として子育てに専念してきた日々。子供たちも成長し、数年前に念願の新築マイホームを建て、生活が落ち着いてきた頃、私はいつの間にか「家の中」だけが自分の世界のすべてになっていました。
「社会とつながりたい」 「前より余裕ができた時間に、自分で稼ぎたい」
でも、履歴書に書ける職歴は何年も前のものばかり。 「こんなにブランクがあって主婦業しかしていない私が、今から働くことはできるのか?」 「今の家庭環境で、仕事と両立できるのか?」
そんな不安でガチガチだった私が、ご縁があって今は国際業務を扱う事務所でパートタイマーとして働いています。
今回は、10年以上ぶりの社会復帰で私が感じた「理想と現実」のギャップや、仕事復帰が家庭に与えた意外な変化についてお話しします。
「ブランクが長くて怖い」「今の家庭環境で仕事なんて無理かも」と悩んでいる方の、小さな一歩のきっかけになれば嬉しいです。
【ギャップ1】ガチガチの緊張感?意外と話しやすかった職場の雰囲気
士業事務所といえば「真面目で厳しいプロ集団」というイメージ。10年以上のブランクがある私は、面接当日、心臓が飛び出しそうなくらい緊張していました。
清潔感を意識した面接スタイル
少しでも「常識のある人」に見えるよう、服装には細心の注意を払いました。
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紺色のパンツとジャケット
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水色のシャツ
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黒のカバンとパンプス
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髪は一つにまとめ、清潔感を重視
しかし、実際に面接を受けてみて気づいたのは、見た目以上に**「明るく正直に話すこと」**の大切さでした。
失敗だらけの面接。でも「正直さ」が救いに
実は、面接では冷や汗をかく場面が何度もありました。 急に実施されたエクセル・ワードの基本操作テストでは、久々の操作にアタフタしてしまい、全くスムーズにできませんでした。さらに、事前に送った履歴書にも不備があり、訂正したものを当日持参するという大失態……。
書類を扱う仕事柄、「文字の間違いには気をつけてほしい」というお話もあり、「これはもうダメかもしれない」と正直思いました。
そこで私は、開き直って今の気持ちを正直に伝えました。 「履歴書を間違えた時点でダメかと思いました。今日、面接に呼んでいただけただけで有難いです」 「将来のビジョンも、今はまだ考えられません。まずは精一杯働いてみて、更新時期までに自分の可能性を判断したいです」
小さな事務所だからこそ「人柄」を見てくれた
私の職場は、代表や社員を含めて数名という少人数の事務所です。 即戦力としてのスキル以上に、**「話しやすさ、コミュニケーション力、そして誠実さ」**といった人柄を重視してくれているのを感じました。
「仕事はゆっくり覚えてくれたらいいから、間違えないようにね」 「お子さんの体調不良など、家庭を優先していいですよ」
そんな温かい言葉をかけていただき、イメージしていた「堅苦しい法律の世界」とは違う、良い意味でのギャップに救われました。
【ギャップ2】種類が多すぎる書類と、国際業務ならではの戸惑い
無事に採用が決まり、張り切って初出勤した私を待っていたのは、自分のスキルが想像以上に「退化」しているという現実でした。
1. ITの進化という高い壁
まずは、仕事環境の変化に圧倒されました。
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見たこともないアプリや最新のメールツール
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自宅のPCとは別物の、高機能すぎる仕事用パソコン
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怒涛のように続く、各種システムのアカウント登録
まさに「ITの進化」を目の当たりにする毎日。最初はパニック気味でしたが、**「戸惑うのは最初だけ」**と言い聞かせて食らいつきました。2ヶ月も経てば操作もすっかり馴染み、今では「なんて便利なんだろう!」と感動している自分がいます。
2. 「基本の事務」をアップデートする
国際法務の現場は、スキャンや保存が必要な書類が膨大です。最新のコピー機の操作やファイル保存のルールなど、かつて当たり前にできていた事務作業も、私にとっては「1から覚える新しい仕事」でした。
とにかく必死でメモを取り、何度も繰り返す。 その積み重ねで、次第にメモを見なくても手が動くようになっていきました。
3. 想像を超えた「書類」の複雑さ
特に混乱したのが、1つの依頼に必要な書類の多さです。 例えば税金関係の証明ひとつとっても、
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国税(税務署)
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地方税(都税・県税事務所)
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住民税(市区町村)
といった具合に、発行場所も種類もバラバラ。**「同じような名前の書類なのに、なぜこんなに複雑なの?」**と頭を抱えることもありましたが、これも実務を通じて社会の仕組みを学ぶ、貴重な時間になっています。
4.英語が出来なくても大丈夫
国際業務を扱う事務所なので、お客様は多国籍。
アジア圏を中心に多様な言語が飛び交います。 正直「英語も出来ないのにそんなにたくさんの言語、私には無理!」と身構えていましたが、今はAI翻訳ツールという最強の味方がいました。
複雑な書類も、AIを使えば即座に内容が把握できます。10年前には考えられなかったことですが、今の時代、**「完璧な語学力」よりも「ITツールを賢く使いこなすこと」**の方が、実務ではずっと大切なんだと実感しています。
「語学が苦手だから……」と諦めなくて本当に良かったです。
【ギャップ3】実は一番のお楽しみ?週に一度の「外回り」リフレッシュ
事務職といえば「ずっとデスクに座りっぱなし」というイメージでしたが、今の仕事には意外な楽しみがありました。それが、週に一度ほどのペースで行く「外回り」の業務です。
■ 1人になれる、大切な「余白」の時間
事務所の車を運転して、法務局や行政機関へ書類を取りに行くこの時間は、私にとって最高のリフレッシュになっています。
家事や育児、そして事務所での集中作業。常に「誰かのため」に動き、誰かと関わっている毎日の中で、「車内で1人になれる時間」は、ふと自分に戻れる気楽なひとときです。このわずかな「余白」が、私の心を支えてくれています。
■ 準備さえすれば、達成感がある
「国際法務の書類」なんて聞くと難しそうですが、事前にしっかり用意を整えておけば、窓口での手続き自体は決して難しいものではありません。
「よし、準備万端!」と出発し、無事にパズルのピース(必要な書類)を回収して戻る工程は、ゲームをクリアするようなちょっとした達成感があります。
備品を買ったり、郵便局へ寄ったりする何気ない用事も、私にとっては「頼りにされている」と感じる嬉しいミッションです。
■ メリハリがあるから、時間が経つのも早い
デスクワークだけでなく外回りの時間がある日は、外の空気に触れることで気持ちにメリハリがつきます。
事務所にこもりきりになるより、季節の移り変わりを感じながら移動する方が、私には合っているようです。移動や窓口でのやり取りのおかげで、一日は驚くほどあっという間。充実感とともに「今日も頑張った!」と自分を褒めたくなる、そんな働き方ができています。
【自分のリズム】「家」も「仕事」も大切にするということ
10年ぶりの復帰を支えてくれている一番の要因は、職場の「柔軟さ」です。
小さな事務所ということもあり、曜日や時間など、シフトの融通を驚くほどきかせてもらっています。
「今週は子供の学校行事があるから、この日はお休みしたい」 「来週は家事の予定に合わせて、時間をずらしたい」
そんな希望を尊重してもらえるので自分を削ることなく生活と仕事を両立できています。
そして、職場の理解だけではありません。数年前に建てた念願のマイホームでの暮らしも、私の大切な基盤です。
正直、仕事が終わって帰宅すると、家事に追われる毎日に変わりはありません。でも、家事のしやすい間取りや設備に助けられ、お気に入りのキッチンで夕飯の準備をしたり、こだわりのリビングで一息ついたりする時間は、外で気を張って働いた後の私を優しく癒やしてくれます。
現在は、子供たちが受験や不登校など、家庭でも向き合うべき課題が山積みです。10年前の私なら「仕事か家庭か」の二択で悩み、自分を追い詰めていたかもしれません。
でも今は、**「外の世界があるからこそ、家の中の悩みとも適度な距離感で向き合える」**という、新しいリズムを見つけつつあります。
完璧ではないけれど、家も、仕事も、今の自分にできる精一杯で進んでいく。そんな「欲張りな再出発」があってもいいのかな、と感じています。
【まとめ】一歩踏み出せば、景色は変わる
10年ぶりに国際法務というプロフェッショナルな現場に戻り、最初は自分の「退化」にショックを受ける毎日でした。でも、実際に働いてみて確信したことがあります。
もし今、「ブランクが長くて怖い」と悩んでいるなら、まずはその不安を抱えたまま、小さな一歩を。 「メモ」と「2ヶ月の時間」があれば、10年の空白は必ず埋められます!
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「メモ」は裏切らない: 1から覚える作業も、自分だけのマニュアルを作れば必ず体にしみつきます。
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「2ヶ月」あれば景色が変わる: 未知のITツールも、毎日触れていれば「便利さ」を味方にできるようになります。
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「戸惑い」は成長のサイン: 複雑な書類や手続きに混乱するのは、それだけ新しい知識を吸収している証拠です。
「10年もブランクがあるから無理かも…」と悩んでいる方も、大丈夫。 最初の一歩は足がすくむほど勇気がいりますが、飛び込んでみれば、意外と**「今の自分」にできること**が見つかっていくものです。
かつてのスキルに「今のツール」を掛け合わせて、少しずつ「令和の自分」をアップデートしていこうと思います。
「これから復帰を考えている方、一緒に一歩踏み出してみませんか?」
