パートを始めて日々のバタバタと慣れない仕事で、気づけば心も体もカサカサに……。
そこで、札幌市内から近いずっと行ってみたかった『女性のための宿 翠蝶館』へ、自分を労う一人リフレッシュ旅に行ってきました!
家族のことは大好きだし、こだわって建てたマイホームも心地よくてお気に入りの場所です。
だけど、家にいると、どうしても自分の時間が「家族の予定」や「家事」に侵食されてしまいませんか?
特に、子どもが少し大きくなって「お昼は自分で用意して食べられる年齢」になったとしても、結局「一人で外食に行くのもなんだから、家で一緒に食べよう」と合わせてしまったり、一人で出かけていても「そろそろ上の子の部活が終わるから、近くまで迎えに行こうかな」と、頭のどこかで常に家族のことを考えてしまいます。
家事が一段落しても、「あ、家計簿つけなきゃ」「2階の収納を整理整頓したいな」と、次から次へと『やるべきタスク』が頭に浮かんできて、一向に脳が休まらないのです。
「夫に頼めばやってくれる」という恵まれた環境ではあるのですが、それでも同じ空間にいると、どうしても自分が動いてしまう……。
「あ、これはもう、物理的にこの家から一度離れて、強制的に『お母さん』のスイッチをオフにしないと、私の頭は空っぽにならないな」
そう痛感しました。 家族旅行も考えましたが、子どもたちもそれぞれの予定や年齢的に難しくなってきたお年頃。
そこで見つけたのが、札幌からすぐに行ける、定山渓の『女性のための宿 翠蝶館』でした。一人のほうがむしろ行きやすそうなそのコンセプトに背中を押され、私は「自分を完全に甘やかす24時間」を実行することにしたのです。
チェックインした瞬間、「何もしなくていい私」が始まった
宿に向かうバスの中、私の心の中は正直、期待よりも「ドキドキ」が勝っていました。
「本当に行っていいのかな……」
よく考えたら、結婚して20年近く、一人きりで外泊するなんて今回が初めてのこと。夫に子供たちの夜ご飯をお願いし、家族もみんな「いってらっしゃい!」と快く了承してくれているのに、なぜか心のどこかで「悪いことをしているような罪悪感」がチクリと痛んだのです。世間のお母さんたちが、自分のための旅行に一歩踏み出せない理由が、この時すごくよく分かりました。
けれど、バスを降りて定山渓の大自然に包まれた瞬間、そのモヤモヤは少しずつ澄んだ空気に溶けていきました。
『女性のための宿 翠蝶館』の門をくぐり、従業員の方に温かく迎えていただく。 静かで落ち着いたロビーで、丁寧なご案内を聞いているうちに、私の心は不思議なほどスッと満たされていきました。
「本当に来たんだ。今から明日まで、誰のためでもない、自分のためだけに過ごす時間が始まるんだ」
そんな実感が、じんわりと湧いてきたのです。
客室のドアを開け、一人で一歩足を踏み入れたとき。 最初は静けさに、少しだけ「慣れないな」という戸惑いもありました。いつもなら家の中で、子供たちの声やテレビの音、洗濯機の音に囲まれているからです。
でも、ハッと気づいたのです。 「あ、ここでは、カバンを床にぽんと放りっぱなしにしていようが、今すぐ布団にダイブして寝っ転がろうが、誰の目も気にしなくていいんだ!」
その瞬間、心の奥からじわじわと、子供の頃の夏休みのような純粋なワクワク感が込み上げてきました。 「さて、まずは何からしようかな?」 私の「お母さん」をお休みする24時間が、最高の形で幕を開けました。

誰のことも気にせず、自分のためだけに満たされる贅沢な時間
お部屋で一呼吸おいたあと、さっそく館内を探検がてら、楽しみにしていたラウンジへと足を運んでみました。
なんとこちらの宿には、宿泊者が自由に利用できる素敵なラウンジがあり、17時までの時間限定で、定山渓で人気のショップ「ハレとケ」のお菓子をはじめ、コーヒーや紅茶、さらにはスパークリングワインやはちみつレモンまでが、すべてフリー(食べ飲み放題)でいただけるのです……!
夕食の時間は「17時半〜」と「19時半〜」の2部制から選べたのですが、私はあえて遅めの「19時半〜」をチョイスしていました。
いつもなら、17時といえば「早く夕飯の支度をしなきゃ!」「子どものお迎えに行かなきゃ!」と、1日の中で最もバタバタと時計を気にしている時間帯です。 そんな時間に、静かなラウンジで小腹を満たしながら、ただただお気に入りのお茶を淹れてゆっくり過ごしている……。これだけで、「あぁ、私はいま、本当に自分のためだけの時間を過ごしているんだ」と、贅沢な気持ちで胸がいっぱいになりました。
そしてもう一つ、この宿の嬉しい特典が、宿泊者は「岩盤浴」や「貸切風呂」を60分無料で利用できること。
私は17時半から岩盤浴を予約し、それまでの時間をさらにお部屋でゴロゴロして過ごしました。
時間になり、いざ岩盤浴へ。 普段、家でお風呂に入るときは、どうしても「早く上がって次の家事をしなきゃ」とカラスの行水になりがちです。でも、ここでは次にやるべきタスクは何一つありません。
薄暗く静かな空間のなかで、じんわりと体が芯から温まっていく感覚。じわじわと心地よい汗が流れていくのと一緒に、日々の生活でパンパンになっていた脳の疲労が、すーっと抜けていくのが分かりました。
バタバタとお風呂に飛び込むよりも、まずはこの岩盤浴でワンクッション置いたことで、驚くほどすんなりと「頭を空っぽ」にすることができたのです。
館内着のまま秘密基地へ?宿泊者限定の「休日ビルジング」が凄すぎた
岩盤浴で心地よく体が温まってきたところで、私は少し早めに切り上げることにしました。なぜなら、どうしても行ってみたい「お楽しみ」がもう一つあったからです。
実はこの宿(第一寶亭留グループ)の宿泊者は、すぐ近くにある『休日ビルジング』という、なんとも魅力的なコンセプトの限定施設を無料で利用することができるのです。
歩いてもいける距離なのですが、16時40分から30分おきに宿から専用の送迎バスを出してくれます。何が嬉しいって、お風呂上がりの「すっぴん&館内着」のままで、お財布も持たずに気楽にバスに乗り込めること!
「せっかくの贅沢旅だし、行けるところは全部楽しんじゃおう!」と、ワクワクしながら送迎バスに乗り込みました。
いざ到着した『休日ビルジング』は、一歩足を踏み入れた瞬間に「うわぁ……!」と思わず声が出そうになるほど贅沢な空間でした。
なんとそこには、目の前に広がる大自然をそのまま感じられる、広いお風呂やサウナ、露天風呂、そして開放的な外気浴スペースが用意されていたのです。
サウナや寝湯でじんわりと、時間を気にせず心地よく体を温める。 そしてそのあとに待っていたのが、最高の癒やしの時間でした。
お風呂から一歩外に出ると、目の前は吸い込まれそうなほど美しい大自然。 そこにあるハンモックのような心地よく揺れる椅子に体をあずけ、北海道の爽やかな風に吹かれながら、ただただボーッと涼む……。そんな時間を過ごしていると、不思議なことが起こりました。
いつもなら「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」と休まらなかった脳内が、どんどんクリアになっていくのです。
そして、静かな自然の音に耳を傾けているうちに、 「私、本当はこういう時間が大好きだったんだな」 「最近、ちょっと色んなことを無理してがんばりすぎていたのかも」 「本当は、もっと自分のことも大切にして、こうやって過ごしたいんだ」
そんな、日々のバタバタにかき消されていた【自分の本当の気持ち】が、なんの引っかかりもなく、すーっと自然に心に染み渡ってくるのが分かりました。
ただ「頭を空っぽにする」だけでなく、「本来の自分を取り戻す」。 この外気浴スペースでの時間は、私にとって何にも変えがたい、本当に特別なギフトのようなひとときになりました。
すっぴんのまま、誰の目も気にせず、ただただお洒落な空間で贅沢な「休日の続き」を味わっている。「思い切って、岩盤浴を早めに切り上げて来てみて本当に大正解だった!」
心からそう思える、あまりにも素敵すぎる寄り道になりました。
座っているだけで運ばれてくる幸せ。気兼ねなさい最高のご褒美ディナー
休日ビルジングから送迎バスで戻り、19時半の夕食までは、お部屋のベッドでゴロゴロと横になりながら、大好きな動画を観てリラックスして過ごしました。
いつもなら、18時〜19時といえばキッチンに立ち、お腹をすかせた子供たちのために夕飯の準備や片付け、次の家事の段取りで一番頭をフル回転させている時間です。そんな家事のあれこれを一切何も考えずに、ただベッドに寝転がっている……。これだけでも、本当に最高のご褒美だとしみじみ実感しました。
そして、いよいよお待ちかねの夕食の時間。
会場へ向かうと、そこには嬉しい配慮が。なんと、2名以上のお客さんと、私のような1名のお客さんで、席の配置がしっかりと分かれていたのです。 私の周りのテーブルは、見渡す限り全員が「1人旅の女性客」のみ。席の間隔もゆったりと広めに空いているので、他人の目をまったく気にすることなく、気兼ねなく自分の世界に没頭して食事ができる空間になっていました。
お料理は、季節の食材をふんだんに使った美しい和食のコース。 健康的な食生活の合言葉である「まごわやさしい(豆、ごま、わかめ、野菜、魚、しいたけ、いも)」を意識した、体にじんわり優しいメニューになっているそうです。



スタッフの方が、新しいお料理が運ばれてくるたびに、笑顔で丁寧に説明してくださるのも贅沢な気分を盛り上げてくれます。さらに嬉しいことに、ドリンクはフリーフロー(飲み放題)!炭酸水やビールなど数種類が用意されており、お料理に合わせて好きなものを楽しめました。
一品一品は、女性にちょうどいい上品で控えめな量なのですが、ゆっくり味わっていただくうちに、最後にはしっかりとお腹いっぱいに。
普段、子供たちと一緒に泊まる家族旅行では、どうしても「みんなが好きなものを好きなだけ食べられるから」とバイキング形式の宿を選ぶことが多くなります。 バイキングは楽しいけれど、お料理を取りに何度も席を立ったり、子供の面倒を見たりと、実は結構慌ただしいもの。
だからこそ、お気に入りの席から一歩も動くことなく、美しく整えられた美味しいお食事が最高のタイミングで運ばれてくるというシチュエーションが、主婦としては本当に涙が出るほど嬉しかったです。
優しい朝風呂と、握りたての「人に用意してもらう朝ごはん」
夜は、お部屋の明かりを心地よい間接照明だけにして、どこまでも静かな時間のなかでゆっくりと、驚くほどぐっすり眠ることができました。
翌朝は、いつもより少し早めにすっきりと目が覚めました。朝食の時間を遅めの「9時〜」にしていたので、朝の時間にもたっぷり贅沢な余裕があります。
そこで、昨夜は『休日ビルジング』へ行ったためまだ入っていなかった、宿の温泉とサウナへ行ってみることに。 こちらのサウナは女性の体に優しい心地よい温度に設定されており、こじんまりとした静かな温泉は、静かに体を起こしていく朝風呂にまさにぴったりでした。
お風呂から上がったあとも、お楽しみは続きます。 お部屋に用意されているカプセル式のコーヒーマシーンを使って、淹れたてのコーヒー(紅茶や抹茶ティーもありました!)を準備。お部屋に用意されていた美味しいクッキーをサクッといただきながら、誰にも急かされることなく、自分のペースでお化粧や身支度をして朝食までの時間をのんびりと過ごしました。
そして、お待ちかねの9時。朝食会場へと向かいます。
朝のごちそうは、なんともほっとする「おにぎりセット」でした。 おにぎりは2つのうち、1つを自分の好きな具材から選ぶことができ、席についてから握りたての温かいものを出してくださいます。
サラダやフルーツ、ヨーグルトなどはバイキング形式になっていて、好きなものを好きなだけプラスできるのも嬉しいポイント。
世のお母さんならきっと分かってくださると思うのですが、主婦にとっては「誰かが自分のために用意してくれた朝ご飯」という事実だけで、涙が出るほど嬉しいものです。それが、こんなにも温かくて、体にじんわり染み渡るほっとする美味しさなのですから、これ以上の幸せはありません。
※温泉好きの方へ!嬉しいプチ耳寄り情報
ちなみに、この宿の素晴らしいところはチェックアウト後にも。なんと、宿泊特典として近くにある「小金湯温泉」も無料で利用できるサービスがついているんです!
私は今回バス旅だったこともあり、宿の温泉とサウナで大満足してそのまま真っ直ぐ帰宅しましたが、もし自家用車で行かれる方や、とにかく温泉が大好き!という方は、チェックアウト後の「帰りの寄り道湯」として利用すると、さらにお得に温泉三昧を楽しめると思います。車で行かれる方はぜひチェックしてみてくださいね。
お母さんを24時間お休みしてみて、気づいたこと
大満足の朝食を終え、チェックアウトをして、大好きな我が家へと帰路につきました。
結婚して以来、初めての一人きりの外泊。 行く前は「家族を置いて自分だけ……」なんて、謎の罪悪感にドキドキしていたのが嘘のように、帰りのバスの中では、心も体も驚くほど軽くなっている自分に気づきました。
家に帰ると、こだわりのマイホームはやっぱり心地よくて、大好きな家族が「おかえりー!」と迎えてくれました。
物理的に一度家を離れて、24時間「お母さん」という役割を完全にオフにしたからこそ、 「よし、またここから家族のために美味しいご飯を作ろう」 「バタバタする毎日だけど、自分の機嫌を自分で取りながら、またがんばろう!」 と、日常を新鮮な気持ちで愛せるエネルギーが、心の奥からムクムクと湧いてくるのを実感したのです。
家族を大切にするためにも、家を大好きな場所であり続けさせるためにも。 がんばり屋さんの世のお母さんたちにこそ、時には物理的にすべてをシャッフルして頭を空っぽにできる、こんな「強制避難場所」が必要なのかもしれません。
15年ぶりの仕事復帰や、日々の育児にちょっと息切れしそうになっていた私を、丸ごと包み込んで甘やかしてくれた『翠蝶館』。 もし「最近、自分の時間がなくて頭がパンパンだな」と感じている方がいたら、ぜひ一度、自分への最高のご褒美として、この極上の“お休み時間”をプレゼントしてみてはいかがでしょうか?

